ローストビーフを作った事がある人なら経験があると思うんですが。
うまく作れたつもりなんだけど、食べてみたらなんだかパサパサしてたり
なーんか固いんだよなって感じた事あるんじゃないでしょうか?
私も今まで上手に作れなかった人のうちの一人です
ですが、この手順を押さえて作ったらきっとしっとり柔らか
ご馳走ローストビーフを作れると思います。
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/thermopro-wAkmA9I54dY-unsplash-1024x683.jpg)
お手頃ですすめの部位
うちもも
今回用意したのは、外国産の牛モモ肉100g / 190円ほどの
やっすい牛もも肉です。
牛もも肉は脂がほとんどなくてすごくさっぱりしています
高タンパクでヘルシーだからたくさん食べてもお財布にも体にも
優しいのがうれしいです。
けど、脂身が少ないだけに、うまく作れないと、ぱっさぱさの
かっちかちになってしまう部位でもあります。
あと、もも肉は形がある程度整っているため火の通りのムラが少ないです
ランプ
ランプ肉は腰からモモ、お尻にかけての部位で柔らかく味わいのある赤身です
比較的お手頃に入手しやすい価格で、ローストビーフを美味しく作ることができる
部位です。
POINT1 ブライン液に4時間漬け込む
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ロービー10-1024x643.jpg)
ブライン液にお肉を漬け込んで柔らかくする方法はわりと一般的で
どんなお肉にも通用して、パサつきやすいお肉には特にびっくりするような
効果があります
4時間程度漬け込むだけで、焼いたお肉がとっても柔らかくしっとりします。
ただ砂糖と塩だけだからと言って大量に作ると無駄にお金がかかってしまって
しまったり、場所をとってしまうので
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ろーびー6-1024x632.jpg)
できるだけ少量で省スペースで済むように、ポリ袋やジップロックなどをつかって
漬け込むと少ない量のブライン液でつくることができます。
なぜブライン液がお肉を柔らかくしっとりさせるのか?
塩水処理をすることをブライニングといいます。
お塩水には、筋原繊維タンパク質を分解する特徴があり、筋原繊維タンパク質が分解
する事で、加熱した時の収縮が抑えられる効果があります。
しょして分解されたタンパク質の周りにたくさんの水分を抱え込みます
さらに、砂糖にはタンパク質と水分を結びつける効果があり、加熱した時に
水分が逃げにくい効果が得られます。
要するに塩分が肉を分解し砂糖が保湿をしてくれるってイメージかな
POINT2 下味と香り付け
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ろーびー7-1024x667.jpg)
ローストビーフってでっかい肉の塊だから味がのってないと
いいお肉でもちょっといまいちに感じちゃいます。
そこで、ブライニングが終わったらさらに香味野菜やハーブに
一晩漬け込んで香りを移していきます。
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ろーびー8-1024x632.jpg)
さらにお肉に塩をすりこんでいきます。
塩の量の目安はお肉の量に対して1% (お肉100gに対して1gのお塩)
一晩経つとお肉が塩を吸収してちょうど良い下味がつきます。
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ロービー9-1024x745.jpg)
これもまたジップロックでしっかり空気を抜いておくと
密着度が上がるので香りが移りやすくなります
このまま一晩冷蔵庫で寝かせます。
この段階でいろいろな好みのハーブやスパイスを漬け込むと、
できあがったときすごくいい香りが出るし、オリジナル感がだしやすいと
おもいますね。
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ろーびー5-1024x653.jpg)
翌日、袋から取り出したお肉は表面の水分を丁寧に拭き取ってから
フライパンで表面を焼いていきます。
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ロービー4-1024x630.jpg)
お肉の表面をよく拭き取って焼く理由は、フライパンで焼く時
メイラード反応をさせる必要があるからです。
メイラード反応は155度の温度が1番良く進むのであまり強火の焼き入れはNG
中弱火位が実は良いと言うわけですね
お肉の表面に水分が残っていると、メイラード反応が起きにくく
上手に焼き色がつきにくいので
よく、旨味を逃さないために表面を強火で焼くってことを言っている人が
いますが、表面をしっかり焼いても旨味は逃げます!
たぶん間違った認識なんじゃないかなと思います。
旨味、肉汁を逃さない方法はもっと違うほうほうで解決したほうが
よいとおもうんですよねー
POINT3 加熱時の温度
お肉は 「ミオシン」「アクチン」「コラーゲン」で構成されていて、
それぞれの変性温度が違うんです。
お肉の構成要素の温度変性
ミオシン
45〜50℃くらいで変性しはじめお肉の色がだんだん変わって
歯切れが良くなってきます
アクチン
アクチンは水分を蓄えてるタンパク質で66℃くらいから変性しはじめ
水分を失い始めます。 わかりやすく言うとパサついてきます
コラーゲン
コラーゲンは51〜53℃から徐々にゼラチン化し始め、65度くらいで
一旦収縮し、70〜80度でゼラチン化が急速に進みます
65度以下ではなかなかゼラチン化が進まないので、
ゼラチン質を多く含むお肉をしっとり柔らかくしたい時は
66度ギリギリを攻めるか低温長時間しかないですね。
ちなみに脂の溶け出す温度は65℃どくらいのようですね
お肉の加熱温度と殺菌
お肉の加熱で気をつけなきゃいけないのは固いとか柔らかいも重要ですが
殺菌、滅菌することもわすれてはいけませんよね
法で規定されている加熱殺菌条件は
63度 30分 75度1分
となっています。
これを他の温度にした時の基準はこんな感じですかね
参考までに
71度 3分
62度 50分
61度で80分
60度120分
これらのことを踏まえて
ちなみに今回は60℃で120分かねつしました。
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/A3D8EC9E-4724-4077-A50D-FB43E9CB7E5D-1.png)
POINT 4 完成後に少し休ませる
出来上がったばかりのお肉の内部では水分が落ち着いていないので
すぐきってしまうと、肉汁(旨味)が溢れ出てしまいます。
しばらく放置して粗熱をとると、肉汁が全体に馴染んで落ち着きます。
冷蔵庫で一晩休ませると切った時ほとんど肉汁は出ません。
出来上がりチェック
今回この低温加熱機を使用したおかげで設定温度をしっかりキープして
長時間の加熱ができました。
オーブンで焼いたり、鍋にお湯を張って温度キープをするのは
すごく手間がかかるんですよね、目も離せいし
![](https://oldsmithnostalgic.com/wp-content/uploads/2022/03/ロービー1-1-1024x610.jpg)
写真を見ての通り、外側には薄ーく焼が入っているけど
中身は均等に綺麗に薄ピンクに仕上がってるのが確認できると
思います。
食べてみてもすっごくしっとりしています。
この方法なら、ローストポークなどもすごく上手にできそうなきがしますね
今回使用した低温調理器はこちら
結論
結論としては買いですね
と言っても、使う用途はかなり限られてきます
ローストビーフ、鶏ハム、密封したものの低温調理をするためのアイテムとしては
とてもいいと思います。
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